各国ロングステイヤーからの現地レポート
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タイタイの若者と日本人シニアの交流会

藤本勲さん(チェンマイ在住)2007年6月9日掲載

タイの人々の役に立ちたいという思いから

 雨が少ない乾季になるとスモッグが気になる日がありますが、それを別にすると、チェンマイは、あらゆる面で、非常に快適な暮らしができます。外国人である我々日本人も、わけ隔てなく、社会に受入れてくれる寛大で親切なタイの人々には、本当に感謝しています。

 そんなタイの人々の何か役に立てないかと以前から考えていたのですが、あるとき、私の住むサービスアパートの近所にあるラチャパート大学に日本語学科があって、日本語を学ぶ学生が、たくさんいることを知りました。この若者たちを何らかの形で、私なりにサポートできないか――。そう考えたのが、今日レポートする「タイの若者と日本人シニアの交流会」をつくったきっかけです。

大学の敷地にある木陰でくつろぐ日本語学科の学生たち。

大学の敷地にある木陰でくつろぐ日本語学科の学生たち。

サービスアパートの部屋と先生を手配

 それにしても日本から遠いチェンマイで、何十人もの若者が、日本語を学んでいるとは新鮮なおどろきでした。更におどろいたことに、この大学には日本から、日本語教師も何人か派遣されていたのです。そのなかのひとりである川合友紀子先生に、日本語を学ぶ日本語学科の学生と、チェンマイに暮らす日本人シニアの交流会のようなものができないか相談したところ、ふたつ返事で協力してもらえることになりました。

 次は、交流会の場所の確保です。思い切って、今住んでいるサービスアパート(ビアンブアマンション)のマネージャーに相談したところ、使っていない部屋があるので、そこを自由に使ってもらって結構ということになりました。また、「そこで日本語も教えてはどうか、そうしてもらえるならば、従業員の有志にも参加させたいし、黒板も準備するよ」と、話が前へ進み出しました。

 確かに交流会といってもただ集まるよりも、タイ語・日本語会話の練習の場を兼ねるのはよいとは思いますが、そうなると先生が必要になります。そこで、旅行会社をやっている友人のパンティーラが、かつて、東京学芸大学に国費留学していたのを思い出して、彼女に相談しました。「会社が休みの週末なら協力しますよ」と、パンティーラが先生を引き受けてくれました。川合先生、パンティーラと、豪華キャストがそろい、いよいよ開講の運びとなりました。

日本語学科に在籍する仲よしの4人組み。ヒアリングが課題だそうです。

日本語学科に在籍する仲よしの4人組み。ヒアリングが課題だそうです。

授業の後、町へ出かけるという生徒たち。

授業の後、町へ出かけるという生徒たち。

定員オーバーのロングステイヤーが集まった

 チェンマイには日本語で発行されている新聞がいくつかありますが、広く読まれている「ちゃお」に広告を載せることにしました。編集長の谷口さんに相談したところ、そういうことならばと、無料で会の案内を掲載してもらえることになりました。そんな訳で、とんとん拍子に準備が進み、この3月に、ついに会の設立にこぎつけました。アパートのマネージャーがそろえてくれたテーブルと黒板が部屋には準備されました。人が集まるか不安でしたが、日本語新聞「ちゃお」のおかげで、予想以上に申し込みがありました。

   こうしてはじまった交流勉強会ですが、毎回タイの学生3〜4人に川合先生と、パンティーラ女史、そして日本人のシニアは定員オーバーの12〜13人。会合・授業の流れとしては、大体1時間くらいがパンティーラ女史の講義で、その後に学生を相手にタイ語の発音をチェックしたり、質問交換をしたり、という形で行っています。皆さんとても真剣で、タイ語の使い方に関する質問や文化の違いなど学生にたくさんの質問をしていました。

 日本人の参加者はタイ人の学生と交流ができて、とても楽しいといってくださいます。一方、学生たちは普通の日本人(先生以外の人)の話す日本語が、経験不足からまだあまり聴き取れないようで、これから、皆さんとの交流を通じて、ヒアリング能力を高めて、聴き取れるように頑張りたいといっていました。やはり語学の勉強は、生きた会話の機会が一番有効であるということのようです。

パンティーラ先生。東京学芸大学に、国費留学していた才媛です。本業は旅行会社を経営していますが、ボランティアでタイ語を教えてもらっています。

パンティーラ先生。東京学芸大学に、国費留学していた才媛です。本業は旅行会社を経営していますが、ボランティアでタイ語を教えてもらっています。

日本の味もふるまうアットホームな雰囲気

 会の終盤には、家内お手製の一品料理とお茶を出しています。今まででは、おだんごが一番好評でした。ゴボウの煮物を出したときは、木の枝のようなものがこんなに美味しいとはと、学生たちは、とてもびっくりしていました。日本人には懐かしい味、タイの学生にははじめて味わう日本料理。毎回興味津々で、家内も楽しく腕を振るっています。

 このようにとてもアットホームな形で進めていますが、とてもいい感じの会だと皆さんに行っていただいています。今は学校が夏休みなので、多くの学生が帰省してしまっていますが、新学期がはじまり、学生がキャンパスにもどれば、また活発な交流が復活することでしょう。

 本格的にタイ語を勉強するなら、チェンマイにはよい学校がいくつかありますが、日本語学科の学生との交流をするのであれば、この会が一番お手軽だと思います。会費も日本円にすると、毎回500円足らず(150バーツ)と、実費のみでお安いです。チェンマイにお越しの際は、一度のぞいてみてください。毎週土曜日と日曜日の3時から5時ごろまでやっています
(藤本さんの連絡先:isaothai@yahoo.co.jp)。

先生のオリジナルのテキストを使っています。

先生のオリジナルのテキストを使っています。

藤本勲

藤本勲(ふじもと・いさお)プロフィール

日本政府からの要請でタイ国の農業関係の技術指導のため、1975、1976年の2年間、タイに駐在した経験を持ち、その際に親しくなったタイ人の友人が多数いる。彼らからの誘いもあり、冬の間だけタイに暮すようになってすでに10年を超える。最初の頃はバンコクの知人宅に世話になっていたが、ここ数年は妻のとも子さんの希望もあり、気候が少しおだやかなチェンマイに滞在している。チェンマイでは、趣味の社交ダンスと俳句のサークルをつくって楽しむ生活を送っている。
藤本さんがチェンマイでの日々の出来事についてつづるブログ「チェンマイ極楽生活日記」はこちら↓
[URL]http://blog.livedoor.jp/isaoch/