フィリピン退職庁(Philippines Retirement Authority=PRA)は20005年末、ゼネラル・アグリパイを会長に迎えて大きく変貌しようとしています。ゼネラルはフィリピン国家警察長官を退役し、アロヨ大統領とも親しい人物で、人望も厚く、大統領候補として立候補してもおかしくない、誰もが知る大物です。 彼は一連の施策のなかで、2006年5月には退職ビザ取得に必要な定期預金を50歳以上の退職者について、5万ドルから2万ドルへ引き下げ、退職者ビザ申請者の大幅増加を図りました。
大きく変貌するPRA
マニラの繁華街マカティにあるPRAが入るビル入り口。
これは6ヶ月間有効の暫定措置でしたが、その間、韓国人等については大幅な増加を見たものの、日本人については若干の増加にとどまったようです。 本措置は2006年11月27日まで有効とされていましたが、その後の新しい施行規則の発効の遅れから、2006年12月末まで延長されました。さらに2007年1月からは、下記内容の規則が発効されました。
退職ビザ取得に必要な定期預金額
35歳以上50歳未満 5万ドル
50歳以上※2万ドル
※月間800ドル以上(単身者)、あるいは1,000ドル以上(夫婦)の年金受給者は1万ドル
PRAのレセプション。
受付では係官がにこやかに迎えてくれる。
ビザ申請手続き現場では混乱も
2万ドルの規則が施行されて以来、ビザ申請者が数倍になる一方、ビザ発行に要する時間も数倍になるという現象が起きてしまいました。健康診断などの事前準備を含めると、最低1か月フィリピンにいないとビザが出ないという状況で、「ビザは安く取れるようなったけれど品薄で手に入らない」、といったようなものです。
規則を改善するのはいいけれど、それにより申請者が殺到するということを予測して、体制を整えておく、というのがビジネスの原則だと思います。ところがそのような手を打つどころか、新しく入れ替わったPRAマネジメントの誰も彼もが手続きに関わろうとして、かえってPRA内部で混乱と遅れが生じているというちょっと情けない話になっています。外部からみると、ゼネラルという大物が突っ走っていくのに他のものが追いついていけないといったふうに見えます。
私が契約切れでPRAを去って半年になろうとしていますが、いまだジャパン・デスクには後任もなく、PRAを直接訪れる退職者に不便をかけています。この辺もPRAらしいところですが、このままほおっておくわけにもいかないので、私人としての立場で退職者のサポートをしています。なにかお困りのことがございましたら、下記へご連絡ください。(執筆/2006年12月)
携帯電話:+63-916-543-2812(フィリピン国内からは0916-543-2812)
Eメール:kazutamishiga@yahoo.co.jp
2006年1月15日に行われたPRIの開所式。なおPRIとはPhilippine Retirement Industriesの略でPRAの関連事業の組合のようなものです。One stop officeをめざしてクリニック、NBI、銀行などの窓口をおき、すべての事前準備が一箇所でできるようにするのがねらいですが、開所式の今日、まだ何の用意も無く、実現するのかどうか危惧しています。
